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初盆・新盆とは?故人が亡くなってから迎える初めてお盆|岩沼市のお葬式は大友葬儀社

故人を偲びながら迎える初めてのお盆

 

 

こんにちは、㈲大友葬儀社 2級葬祭ディレクター、お葬式相談員の大友美佳です。

 

故人が亡くなってから初めて迎えるお盆。

「通常のお盆と同じでいいのか」「特別な事をするのか」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

 

今回は、初盆(新盆)の意味や迎え方などについて詳しく紹介していきます。

 

 

【目次】

1.お盆とは?
2.初盆(新盆)とは?
3.初盆(新盆)の時期
4.初盆(新盆)に準備する物
5.初盆(新盆)の迎え方
6.初盆(新盆)の法要
7.初盆(新盆)でお香典を頂いたら

 

 

 

【1.お盆とは?】

お盆とは、あの世と呼ばれている浄土からこの世に帰ってきた故人・先祖の霊魂をお迎えして供養する期間の事です。

 

 

 

【2.初盆(新盆)とは?】

初盆(新盆)とは、故人が亡くなられてから四十九日の忌明け以降に初めてお迎えするお盆のことです。そのため、四十九日以内にお盆の時期がくれば、その年ではなく翌年が新盆となります。地域によって初盆を「はつぼん」「ういぼん」あるいは、新盆を「しんぼん」「にいぼん」「あらぼん」などと呼びます。

 

初盆を迎えたお宅には、お葬式に参列者の中でも特に、親しい方々が提灯やお線香、お供え物を贈って下さります。故人への気持ちが強く、丁寧にもてなしたいという想いから、初盆の習慣が始まったそうです。

 

 

 

【3.初盆(新盆)の時期】

「お盆の時期はいつか?」と聞かれると、8月13日~8月16日までと思われる方が多いと思います。実はお盆の期間は地域によって異なり、7月と8月の2回あります。それは『旧盆』と『新盆』の二通りの考え方があり、それぞれ時期が違います。

①(新盆)7月13日~7月16日

②(旧盆)8月13日~8月16日

 

お盆に新旧がある理由は、明治時代に太陰暦から太陽暦に変更されたことがきっかけとされています。

また新盆7月に合わせると、農家にとって農繫期と重なる時期なので、旧盆の8月にゆっくりご先祖様をお迎えするようになったとも考えられています。

全国的にもこの旧盆の地域が大多数であり、企業や世間の「お盆休み(長期休暇)」もこの時期に当てられています。

 

初盆を取り入れている地域は全国的にも少なく、特に東京・神奈川など関東地域で新盆の7月にお盆行事を行っています。

 

お盆は地域によって、様々な伝統と特色があります。詳しくは、菩提寺のご住職様にお尋ね下さい。

 

 

 

【4.初盆(新盆)に準備する物】

初盆で精霊をお迎えするために必要となる準備物を確認しましょう。

 

・盆提灯(白張り提灯)

盆提灯は、先祖の霊が迷わず家に辿り着けるように目印として灯す提灯のことです。

 

盆提灯は通常のお盆の際には絵柄付き盆提灯を使いますが、新盆初盆のお宅では、初盆用の白張提灯を用意します。

空高くから初めて帰ってくる故人の霊が迷わないように目印として、白張提灯を外から見える所(玄関や窓際など)や仏壇の前に吊るして明かりを灯します。

初盆用の白提灯を飾るのは初盆一回限りで、お盆が終わったら処分します。

 

故人様と親しかったご親戚やご友人は絵入りの盆提灯を贈って、華やかに迎えて慰める習慣が古くからあります。

提灯は、祖先の送迎の意味だけではなく、安らかに成仏してほしいという祈りと生前のご恩に対する感謝の気持ちを込めて行う先祖供養の表し方です。

 

盆提灯(白張り提灯)についてはこちら

▶㈲大友葬儀社HPより:心を込めておくる灯りの道しるべ お盆に欠かせない盆提灯

 

 

・精霊棚(しょうりょうだな)、盆棚

精霊棚(盆棚)は、お盆に先祖の霊に供物を供える棚(祭壇)のことです。

 

精霊棚は仏壇とは別に用意するのが一般的で、十三日の午前に盆棚の飾り付けをします。最近は、仏壇の前に飾ることが多くなりました。棚を使わずに小さい机などを利用した簡易的な物でも構いません。精霊棚にまこものゴザを敷き、仏壇から位牌を移し中央に安置し、焼香仏具や供物と一緒に飾ります。

 

 

・精霊馬・精霊牛

精霊馬とは、お盆のお供え物のひとつで、胡瓜と茄子を使って作る、馬や牛の人形の事を言います。

割りばしや爪楊枝などを使い、茄子で作った牛や胡瓜の馬を精霊棚にお供えします。地域によっては胡瓜茄子以外の野菜を使います。

 

胡瓜と茄子で作る動物は、お盆に家へ戻ってくるご先祖様の乗り物です。

・胡瓜…ご先祖様が早く帰って来られるように脚の速い馬

・茄子…たくさんの供物を乗せてゆっくりと戻れる牛

地域によっては逆の説の場合もあります。

 

精霊馬についてはこちら

▶㈲大友葬儀社HPより:お盆によく見るキュウリの馬とナスの牛”精霊馬”

 

 

【その他のお供え物】

 

・水の子

洗った生米とさいの目に切った茄子と胡瓜を混ぜ、蓮の葉やお皿に盛り付けた物を『水の子』と言います。年に一度だけ帰ってくる御霊を、我が家のご先祖様だけでなく無縁仏や餓鬼もすべて迎え、もてなそうという優しさと気遣いの込められたお供え物です。

 

 

・季節の野菜・果物

季節の野菜や果物など先祖の好物などをお供えします。

これは盂蘭盆経(うらぼんきょう)の教えにある百味五果(ひゃくみごか)にあたるものです。

・百味…たくさんの種類のおいしい物

・五果…瓜、なす、麺、饅、餅の五種類

 

 

・ホオズキ

盆花のひとつで、「鬼灯」とも書き、先祖の霊が道に迷わないための盆提灯に似ていることから、盆飾りの上からつるす形で飾ることが多いです。

 

 

・ミソハギ

ミソハギがお盆に供えられるようになったのは、名前の由来の一つである「禊萩」が関係していると言われています。別名:盆花や精霊花という名の通り、お盆には欠かせない花です。

 

その他の盆花として、桔梗、山百合、なでしこがあります。季節のお花をお供えしましょう。

 

 

・精霊膳(御膳)

家族と同じ食事を朝昼晩の3回お供えします。肉魚抜きの精進料理をお作り下さい。

 

 

◎お墓掃除

お盆に入る前にお墓の掃除をしておきましょう。雑草を抜いたり、ゴミを取り除いたり、墓石の汚れを落とします。

あまり早めに掃除してしまうと、お盆迄の間に雑草や汚れてしまう場合があります。お盆の直前ぐらいがいいかもしれませんね。

 

 

 

【5.初盆(新盆)の迎え方】

お盆は7月(新盆)または8月(旧盆)の15日頃に行われますが、宮城県(岩沼市)のお盆を基準にお盆の迎え方を紹介します。

 

●8月初旬

八月初旬よりお盆の用意を始めます。

・お墓の掃除

・お盆用品の準備

(盆棚・仏具・ローソク・線香・まこものござ・迎え火送り火用品・精霊馬などの飾り物・お盆提灯組み立て)

初盆を迎える方は初盆用白張提灯、お客様への返礼品などを準備します。

 

 

●8月12日

・お供え物の準備

・盆棚の飾り付け

 

 

●8月13日

お盆の入り

【午前】

・位牌を仏壇から盆棚へ移動

・盆棚の飾り付け

まこものござを敷き、精霊馬やお膳、季節の野菜や果物、お菓子を飾ります。

 

【午後】

・お墓参り

「迎えは早く、送りは遅く」なるべく早く祖先を迎えに行きましょう。

毎年、施餓鬼供養祭をするお寺もあります。

 

【夕方】

・迎え火を焚く

盆提灯に火を灯し、家の玄関先や門口で火を焚き祖先をお迎えします。

 

 

●8月14日・15日

・供養のお膳を供える

各家庭ならではの好物をお供え下さい。

 

●8月16日

お盆の明け

・お墓参り

・送り火を焚く

「送りは遅く」暗くなったら送り火を焚き、心を込めて祖先を送り出します。

 

お盆は、宗派や地域の習慣によって異なります。正しくは、菩提寺のご住職様にお聞きください

 

 

 

◎迎え火と送り火

 

13日の夕方に、家の門口や玄関で、焙烙(ほうろく)という素焼きのお皿の上でオガラを焚いて、先祖の御霊が迷わず帰ってくるように「迎え火」を焚きます。

16日の夕方に再び同じ場所で、お盆の間一緒に過ごした御霊を「送り火」を焚き、送り出します。京都の大文字焼きも送り火の一つです。

 

・迎え火…8月13日(7月13日)の夕方

・送り火…8月16日(7月16日)の夕方

 

最近ではマンションなどに住んでいる方多く、玄関先やベランダで実際に火を焚くことは難しい時代になりました。ですので、盆提灯が迎え火・送り火の代わりとなります。

先祖の霊は、盆提灯の明かりを目印にして家に帰ってくるので、盆提灯にも火を灯します。

特に新盆初盆は、故人の霊が初めて帰ってくるお盆なので、新盆用の白提灯を忘れずに飾りましょう。

 

 

 

【6.初盆(新盆)の法要】

岩沼市の初盆では、寺院によって初盆法要に違いがあります。

大まかに分けると寺院での『合同法要』か、自宅での『棚経』かの2種類です。

 

・合同供養

多くは初盆を迎えた檀家を一度に集めて合同供養を行う合同施餓鬼供養祭です。

⇒菩提寺より往復はがきの案内が届きます。日時が決まっており本堂にて法要をし、塔婆を受け取ります。事前に参加する人数を記入し返信をして下さい。

 

 

・棚経(たなぎょう)

お盆の時期に菩提寺の住職が、檀家の家を一軒一軒訪ね、精霊棚や仏壇の前で読経すること。

⇒日時の案内がお寺より届きます。また、個別にご自宅での棚経を希望の際は、菩提寺へご連絡下さい。

 

 

 

【7.初盆(新盆)でお香典を頂いたら】

 

・お盆のお返しを準備する

初盆には親戚や親しい間柄の方がお盆見舞いにお家へいらっしゃる場合があります。その時に盆提灯や香典、お供え物を頂く事があります。その場合は、お返しをしなければなりません。手土産やお返し物を前もって準備しておく必要があります。

もし、用意していない場合は後日、お盆が終ってから発送すれば問題ありません。あまり遅くならないように、遅くとも八月中には届くように手配しましょう。

 

・お盆のお返しとは

お盆期間中にお香典(御仏前)、お供え、線香代・提灯代などを、頂いたときのお返しのことです。特に初盆の場合のお供えは、「初盆御見舞」や「御提灯代」として持参されることもあります。これに対するお返しは『初盆のお返し』『初盆志』『新盆志』、西日本では『初盆志』と呼びます。

 

・お盆のお返しの目安

お返し物の予算の目安としては、通常のお盆の香典の相場が3千円~1万円なので、頂いた香典や供物料の半分~3分の1程度です。

初盆の場合は、香典の金額も高くなる傾向にありますので、お返し物の金額も高くなります。

また、頂いた香典や供物料が相場よりも高額だった場合は、準備しておいた引き出物を渡した上、後日に御礼品に御礼状を添えてお送りします。

お返し物を豪華なものにしてしまうと、お客様に気を遣わせてしまう事がありますのでお気を付け下さい。

 

・のしの表書き

初盆ののしの表書きは、「志」「初盆志」「御初盆志」「新盆志」「御新盆志」「初盆供養」「新盆供養」など様々あります。

「志」は、初盆でも普段のお盆でも使用できる表書きであり宗教や宗派を問わず、全般的に使われます。

下段には、「〇〇家」や施主や代表の方の氏名を書きます。

 

・お盆のお返しおすすめ品

お盆のお返しは、後に物として残ることがない食べ物や消耗品などが一般的です。

お盆のお返しとして定番なのは、長期保存が効くお菓子・調味料・お茶などの食品類。洗剤・タオルなどの日用品や消耗品がお盆の返礼品としておすすめです。

そうめん、水ようかん、フルーツゼリーなどの季節商品も選ばれます。

 

また、遠方から公共交通機関で出席される方が多い場合などは、重いものや大きいものは避けます。

常温で持ち運べ、持ち帰りの際にかさばらないコンパクトで軽い品物がおすすめです。

 

【食品】そうめん・ゼリー・水ようかん

【消耗品】タオル・洗剤・石けん

【その他】カタログギフト

 

 

 

今回は、初盆(新盆)について紹介しました。

 

故人様の霊が初めて帰って来る初盆は、普段のお盆より念入りに行われます。

ですので、何かと慌ただしく準備が必要になりますが、やるべきことを把握し、早めの準備をする事で気持ちに余裕が出来るかと思います。

 

必ずしも初盆は盛大に行わなければならないという訳ではありません。ご家庭の状況を考慮して、無理をせず各家庭に合ったやり方でのご供養下さい。

 

お盆の習慣や時期は宗派や地域、ご家庭によって様々ですが、感謝の気持ちをもって心を込めて霊魂を迎え、送り出す供養を行うことが重要ではないでしょうか。

 

お盆の時期ではないと、ご家族や親戚の方々も集まる機会がないかと思います。霊を偲びながら、ゆっくりお過ごし下さい。

 

 

 

㈲大友葬儀社 大友美佳

 


【その他お盆関連についてのコラム】

 

▶㈲大友葬儀社HPより:心を込めておくる灯りの道しるべ盆提灯

▶㈲大友葬儀社HPより:お盆によく見るキュウリの馬とナスの牛”精霊馬”

 

 

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